党員の約3割・約4000人が離党 社民党は国政政党として生き残れるのか?

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社民党は、昨年11月に立憲民主党との合流を巡り事実上分裂して以降、党員全体の3割にあたる、約4000人が離党するなど党勢の衰退が進んでいます。福島瑞穂党首は9日の全国代表者会議「もっと裾野を広げて日本政治を変えていきたい。国会議員を増やす」と訴え、次期衆院選での躍進を目指す考えを示しましたが上手くいくのでしょうか?

社民党は立憲民主党との合流を巡って事実上分裂してから、党員全体の3割にあたる約4000人が離党したそうですね。

各都道府県にある47の地方組織のうち、17の組織で分割や解散となるなど、党勢の衰退に歯止めが利かない事態になっているみたいなんだ。社民党の全身である社会党は、保守勢力の自民党と革新勢力が拮抗するいわゆる「55年体制」の一翼を担ってきた。1933年には「非自民連立政権」の細川内閣で政権を担い、その後の「自社さ連立政権」では、党首の村山富市さんが首相に就任するなど政界をリードしてきたんだ。それを考えると、隔世の感があるね。

何が原因で衰退したんでしょうか?

自衛隊を「合憲」と認めたことが引き金と言われているんだよ。「自社さ連立政権」で首相を務めていた村山富市さんは、平成6年7月の衆院本会議で、自衛隊は合憲だと明言しちゃったんだ。違憲としてきた党の憲法解釈をひっくり返したことで党内は混乱。村山さんは党名を社民党に変更して立て直しを図ろうとしたんだけれど、党をまとめることはできなかったんだ。

人をまとめるのは本当に難しいですよね。

その後も、党を支える労働組合の組合員の減少などが影響して衰退する一方だった。で、決定打とあったのは昨年の立憲民主党との合流だったんだよ。立憲民主党から合流を打診された社民党は、昨年11月の党大会で、合流のために離党することを認める議案が出され、これが賛成多数で可決。党分裂の流れが決定的となったんだ。4人いた国会議員のうち、3人が立憲民主党に合流し、残ったのは福島瑞穂さんだけになっちゃった。

この先、社民党は国政政党として生き残っていけるのでしょうか?

国政政党の要件は、国会議員が5人以上か、直近の選挙で有効投票総数の2%以上を得ている必要がある。社民党は前回の参議院選挙で2%余りを確保し、かろうじて国政政党の立場を維持している状態なんだ。国会議員が一人になり、地方組織が崩壊している現状を考えると、次の選挙で国政政党の要件を維持するのは難しいとみられているんだよ。

 

福島瑞穂党首は9日の全国代表者会議で「全国を通じた得票率2%と4議席獲得」を次期衆院選の目標に掲げたけどどうだろうね。

次期衆院選では社民党が国政政党として留まることができるのかというのも見どころの一つね。

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