自民党総裁選 菅内閣誕生で早期解散はあり得るのか?

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7日告示、10日投票で行われることになった自民党総裁選挙。日本維新の会の松井一郎代表は「早期に安倍晋三政権を引き継ぐ首相を決定してほしい」と述べたうえで「新政権の信任を国民に一度問うのも筋だ」と語り早期の解散総選挙を実施することを求めた。

早期解散はあり得るのだろうか? 可能性は高いと思う。最大の理由は、新政権に対する期待値が高いことだ。期待値が高い理由は安倍路線が継続されると見られるからだ

次期総裁最有力とみられる菅義偉官房長官は、2日の出馬会見で「安倍首相が全身全霊を傾けて進めてきた取り組みをしっかり継承し、さらに前に進めるために、私の持てる力をすべて尽くす覚悟だ」と語り、安倍路線の継承を宣言した。

菅氏は皇位継承問題について「男系継承が古来例外なく維持されたことの重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行っていく必要がある」と述べ、憲法改正についても「衆参両院の憲法審査会でそれぞれの政党が考えを述べて進めていくことが大事だ」と語っている。中国や韓国に対しては安倍政権の元、厳しい姿勢を貫いてきた。長きに渡り安倍政権を支え続けてきた菅氏なら、安倍路線を継承できそうだ。

安倍路線を継承すれば保守層はついてくる。つまり「選挙に強い自民党」であり続けられるということだ。

もう一つの理由は、野党が纏まり切れていないという点だ。

次期衆院選に向けて国民民主党は分党。立憲民主党との合併を前提とした合流新党と、国民民主党の後継政党に別れることになった。連合の神津里季生会長は「一枚岩で対処していく」と語り、合流新党の支援を表明したもののここに来て風向きが怪しくなってきた。合流新党の綱領に「脱原発」が記載されたことを受け、6つの産別が合流新党を支援しないことを表明したのだ。組織票を宛にしている合流新党にとって、これはかなりの痛手となる。

自民党総裁選の裏で埋没してしまうことも懸念される。合流新党の代表選は7日告示、10日投票で行われることが決まった。これでは自民党総裁選(8日に告示、14日に投開票)と日程が被ってしまう。総裁選の裏で埋没することを恐れた立憲民主党の福山哲郎幹事長は、1日の記者会見で「(代表選を)メディアにもしっかりと報道いただきたい」と釘を刺した。

公明党側の事情もある。解散総選挙を来年に持ち越せば、夏に行われる東京都議会議員選挙と日程が近づいてしまう。東京都議会議員選挙は公明党にとって特別な選挙。日程が近づくと戦力が分散してしまうため公明党としては避けたいはずだ。となれば年内解散しかない(それか通常国会での冒頭解散)。

菅官房長官は3日、TBSの番組に出演し衆議院の早期解散について「新型コロナウイルスが収まる前は難しいと」の見方を示したが、はたして真意は?

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