静岡4区補選 まとまりのない野党 政権奪取の可能性は限りなくゼロ

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新型コロナウイルスの感染が拡大する中で行われる初の国政選挙ということで注目を集めた、4月26日・衆議院議員補欠選挙(静岡4区)は、自公が推薦する新人の深沢陽一氏の圧勝に終わった。

野党が推薦する田中健氏は、二万票以上の水をあけられ惨敗。立憲民主党の長妻選挙対策委員長は、「野党統一候補として推薦した各党・各団体が、お互いの連携を図りながら、SNSの活用を最大限追求するなど、緊急事態宣言のもとで実施可能なさまざまな取り組みを展開したが、残念な結果となった。今回の補欠選挙の取り組みを検証して次の選挙への糧とし、政権交代を目指す一層の取り組み強化に努めていく」と敗戦の弁を述べた。

選挙前から大勢は決していた。自公が推薦する深沢氏は、亡くなった元環境大臣・望月義夫氏の強固な地盤引き継いでいる。望月氏は2017年10月の衆院選挙に自民党として同地区から立候補し、9万票以上を獲得。深沢氏はコロナの影響を差し引いても、7~8万の票を獲得するのは確実と見られていた。

一方の田中健氏は、前回の衆院選で同地区から立候補したが5万7千票余りで次点。逆転するには相当の票を積み増が必要となるのだが、田中氏を野党統一候補として一本化できたのは、公示まで一ヶ月を切った3月17日。前回の衆議院選挙で旧民進党を離党して希望の党から立候補した過去があるため、連合も乗り気でない。一丸になれないのでは、自公が推薦する候補者に勝てるはずもない。

そもそも、野党は国民から支持されていない。4月のNHKの世論調査では、自民党の支持率33.3%に対し、野党は立憲民主党が4.0%、国民民主党が0.5%、日本共産党が2.9%、社民党が0.6%と、4党を足しても8.0%にしかならず、自民党の4分の1にも達しない。

立憲民主党の枝野幸男代表は、4月3日の記者会見で「いずれ政権を担う政党のリーダーとして、実現可能性が高い政策を政府に実行させたい」と意気込むが、次期衆院選で政権を奪取する可能性は、現時点では限りなくゼロに近い。野党の迷走はまだまだ続きそうだ。

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