「議員の発言を議会が制限するような措置をとるということは、民主主義の日本では絶対にありえないことです!」
こう怒りをぶちまけるのは、元共産党職員の篠原常一郎氏だ。怒りの矛先は、先月11日に豊島区議会に提出された「議員による差別発言やヘイトスピーチへの対応を求める請願」という名の要望書である。
同請願の内容は「豊島区議会議員の沓沢亮治氏のヘイトスピーチ発言に議会として制限を掛けろ」というもので、篠原氏はここには危険な内容が含まれているとしている。
「非常に問題だと思っているのは、請願事項の中で『あらゆる差別』と言っていることです。『あらゆる差別』という一般語で、曖昧な解釈のものを否定するというのは、民主主義にとって大変危ない。あらゆることが非難の対象となり、個人攻撃の元になる」
曖昧な法律(条例)が危ないのは、中国共産党が香港に押し付けた「香港国家安全法」を見れが分かる。同法では「国家分裂」「政権転覆」「テロ活動」「外国勢力と結託して国家安全に危害を加える行為」を犯罪として扱うことを決めているが、その定義は曖昧のまま。これでは恣意的に運用される恐れがある。
「国会議員の場合、国会会期中の発言については訴追を免れるような特別な重みが置かれております。それに準ずる地方議員の発言を議会そのものが制限するような何らかの措置をとるなんていうことは、民主主義の日本では絶対にありえないことです」
議会が特定の議員の発言を制限することは、右左問わず、あり得ないことではないだろうか。議会の言論弾圧に対して、沓沢亮治議員は徹底抗戦を表明している。
今豊島区議会に「ツイッターや動画でヘイトスピーチを繰返すくつざわ亮治議員を議会が対策してほしい」という内容の請願が出されました。
ツイッター社とYouTubeはヘイトスピーチ投稿を削除しますのでこれは全くのデマです。
川崎市のような言論弾圧が目的と思われますのでわたくしは徹底的に闘います pic.twitter.com/ihYnf6Bioi— くつざわ亮治 豊島区議会議員 (@mk00350) June 28, 2020
「今豊島区議会に『ツイッターや動画でヘイトスピーチを繰返すくつざわ亮治議員を議会が対策してほしい』という内容の請願が出されました。 ツイッター社とYouTubeはヘイトスピーチ投稿を削除しますのでこれは全くのデマです。 川崎市のような言論弾圧が目的と思われますのでわたくしは徹底的に闘います(原文ママ)」
篠原氏は「民主主義の自殺行為を許さないために、豊島区議会議員に厳しい声をあげてほしい」「議会の自殺行為とになるような請願は採択しない様に要請してほしい」と呼びかけている。
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