維新・馬場幹事長「連携していくことはあり得る」 新国民民主党との連携に含み

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次期衆院選に向けて、国民民主党は2つに分裂。多くの議員が立憲民主党との合流を模索する中、国民民主党の代表である玉木雄一郎氏や山尾志桜里氏、前原誠司氏などは、国民民主党の後継政党に合流することになった。国民民主党の後継政党には、政党要件を満たすために必要な最低限の人数は確保できた模様だ。

両党の動きに対して、日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、26日の記者会見で「立憲、国民がやっているのはただの選挙対策でしょう。立憲と国民が一緒になって民主党になっても支持率は上がりませんよ」と合流新党を批判する一方、国民民主党には「話を聞いている限り政治信念・理念が通っている。われわれが実現しようとしていることで共有できる部分は連携していくことはあり得る」と連携に向け前向きな姿勢を示した。

国民民主党の後継政党への合流を表明した前原誠司氏は、維新との勉強会を開くなど以前から日本維新の会へのラブコールを送り続けていた。前原氏がの擦り寄りを見せているのには訳がある。日本維新の会の人気が高まっているからだ。

吉村洋文大阪府知事の活躍によって、日本維新の会の人気は爆上げしている。7月に行われた東京都知事選挙では、ほぼ無名でありながら日本維新の会に所属する小野泰輔氏が61万票余りを獲得し周囲を驚かせた。

23日に行われた大阪府箕面市のW選挙でも、箕面市長選挙は、大阪維新の会に所属で前大阪府議会議員の上島一彦氏が、共産党推薦の住谷昇氏を3万票余り引き離して圧勝。同日行われた箕面市議会議員選挙でも大阪維新の会所属の6名が上位当選を果たした。6人の合計得票数は19732票と5千票余り増え、得票率も37.09%と前回を7ポイントほど上回った。

箕面市議会議員選挙の結果(大阪維新の会)

箕面市議会議員選挙の結果(大阪維新の会)

「うがい薬」の使用を呼びかけた問題で一時的に批判された吉村氏だが、選挙に影を落とすことはなかった。勢いのある日本維新の会にすり寄るのは政治家として合理的な判断と言えるだろう。ましてや前原氏の地元は京都である。

政策的に近いというのも連携に前向きな理由だ。日本維新の会の一丁目一番地である地方分権について、国民民主党は「地方への権限と財源の移譲及びそのための受け皿づくりを行う」と前向きな姿勢を示している。

憲法改正についても、国民民主党は「現行憲法の基本的理念と立憲主義を維持しつつ、時代の変化に対応した未来志向の憲法を積極的に議論」との考えを持っている。一方、日本維新の会も「70年前に施行されて以来一言一句の改正も行われていない現行憲法を、時代の変化に合わせ、わが国が抱える具体的問題を解決するために改正する」としている。

国民民主党と日本維新の会の連携はあり得るのか。次期衆院選に向け、野党再編の動きは加速しそうだ。

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