「米国には報道の自由が無い!セクション230を撤廃しろ!」 こう怒りをぶちまけるのは、再選を狙うアメリカのトランプ大統領だ。
10月14日、アメリカのニューヨーク・ポストは、ジョー・バイデンの息子、ハンター・バーデン氏のスキャンダルメールを暴露。ツイッターで記事を拡散しようとしたところ、「ポリシーに反する」という理由でアカウントが凍結された。記事をリツイートしたアカウントに対しても同様の措置が行われた。
これを問題視したアメリカ議会は、28日にツイッター、Google、フェイスブックのCEOを証人として招き公聴会を実施。議題は「セクション230が大手IT企業の悪行を許しているのか」というものだ。
「セクション230」とは通信品位法の230条のことで「投稿・削除に関してIT企業は法的責任を負わず自らの裁量で投稿を削除できる」と定められている。ツイッターがワシントンポストのアカウントを凍結したり、記事を削除するように圧力を掛けたのは、この法律があるからだ。
公聴会に呼ばれたツイッター社のCEO、ジャック・ドーシーは、議員からの厳しい追及に耐えかねて「ツイッター社には非公式の検閲が存在する」ということをポロっと口走ってしまった。
バイデンが選挙で不利になるからと言って、勝手に検閲されてはたまらない。トランプ大統領が怒るのも無理はないだろう。
The USA doesn’t have Freedom of the Press, we have Suppression of the Story, or just plain Fake News. So much has been learned in the last two weeks about how corrupt our Media is, and now Big Tech, maybe even worse. Repeal Section 230!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 28, 2020
「米国には報道の自由が無い!あるのは隠匿とフェイクニュースだ。ここ二週間でいかにメディアが腐敗し、大手ITが腐敗しているのかが分かった。セクション230を撤廃しろ!」
公聴会から2日後、ツイッターはニューヨーク・ポストのアカウントを解除。言論の自由は守られることになったが今後に禍根を残しそうだ。
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