米国の不正選挙問題に関連し、ドイツのフランクフルトにある「ドミニオン」のサーバーが、アメリカの特殊部隊によって押収されたという真意不明の情報が流れている。地政学者の奥山真司氏は、本件をフェイクと断定。2つの根拠を挙げている。
ひとつは、情報の発信元であるマキナニー氏は陰謀論者であるということだ。
「この方(マキナニー氏)が数々の陰謀記事を掲載しているワールドビューラジオというところで『トランプ大統領と弁護士のシドニーパウエル氏は、第305情報大隊に協力させた。なぜなら司法省やFBI、CIAは我々の見方ではないからだ』と(言っている)。軍が人民の見方で、司法省、FBI、CIAは陰謀側のやばい奴らだという設定をそのまま(信じている)」
マキナニー氏は「Qアノン」が主張する陰謀を信じているようだ。同氏は過去にも、バラク・オバマ大統領のアメリカ国籍が正当なものであるか、アメリカ合衆国の大統領資格がないのではないかとする、いわゆる「国籍陰謀論」を信じ込んでいた。
フェイクとする二つ目の根拠は軍が否定していることだ。
「陸軍と特殊作戦司令部はマキナニーさんが言っているのは嘘ですと言っている。陸軍は戦死すると、それがどこであろうと必ず名前を出すんですよ。」
そもそも、マキナニー氏がメディアで語っていた第305情報大隊というのは、新人を訓練するための部隊であり戦闘能力は有していないようだ。
ドミニオンのサーバーがアメリカの特殊部隊によって押収されたというフェイクニュースは、その後尾ひれが付き「CIA長官がその場で負傷し、逮捕されてグアンタナモ基地で拘束されている」という情報まで出回っている。
日本の識者までがフェイクニュースの拡散に加担していることについて奥山氏は「嘆かわしい」と残念そうに語っていた。
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