「オリンピックを中止せよ」との声 国民は本当にオリンピック中止を望んでいるのか

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「オリンピックを中止せよ」という意見が溢れています。ヤフーニュースではそうした意見の記事が大量に溢れ、テレビでも同じようなことが語られています。国民は本当にオリンピック中止を望んでいるのでしょうか? 元経産官僚の原英史氏は反対世論はマスコミによって創られていると語っています。

東京オリンピック開催が近づくにつれ「オリンピックを中止しろ」という意見が目につくようになりました。世論調査でも反対派が優勢と聞きます。本当に国民はオリンピック中止を望んでいるのでしょうか?

元経産官僚の原英史さんは、反対世論は創られていると見ているみたいなんだ。原さんは反対世論は三つの段階によって作られる言っているんだ。第一段階は反感を引き起こしそうな「パワーワード」を用いた報道をする。第二段階は反対デモや、国会でのやり取り、世論調査の結果などを報道する。そして第三段階では反対世論の事実をひたすら報道するんだ。

 

たとえば福島原発の処理水問題を例に挙げると、第一段階では「汚染水」というパワーワードを含む報道をする。第二段階として漁業関係者の声や、海洋放出に対する国会での質問のやり取り、処理水放出についての世論調査の結果を報道する。ちなみに朝日新聞は次のような世論調査の結果を報道している。

東京電力福島第一原発の敷地内にたまる処理済み汚染水の処分について、朝日新聞社の世論調査(郵送)で尋ねたところ、政府が検討する海洋への放出には「賛成」は32%にとどまり、「反対」が55%だった。放出による水産物への風評被害の不安は、8割以上が「感じる」と答えた。

引用:https://www.asahi.com/articles/ASP135S0CNDJUZPS001.html

そして、第三段階として反対派の意見をひたすら報道し続ける。その報道を別のメディアが引用して報道し、更に別のメディアが報道し・・こうして同じような記事が再生産されていく。

「オリンピックを中止にしよう」という内容の記事が、今まさに大量生産されていますね。こうして「世論らしきもの」が作られていくんですね。

原さんは、加計学園問題や森友学園問題なども全て同じ方法でやられていると指摘しているよ。野党が最初から一緒になってやる場合もあるとも言っているんだ。

どういうことでしょうか?

原さんは2019年に「国家戦略特区巡り学校法人から約200万円を受け取っていた」として、毎日新聞に事実無根の記事が書かれた。

政府の国家戦略特区を巡り、規制改革案を最初に審査するワーキンググループ(WG)の原英史座長代理と協力関係にあるコンサルタント会社が、2015年、提案を検討していた福岡市の学校法人から約200万円のコンサルタント料を受け取っていた

引用:https://mainichi.jp/articles/20190610/k00/00m/040/284000c

 

原さんは、名誉を傷付けられたとして毎日新聞を相手取り、1100万円の賠償を求めて東京地裁に提訴。現在も係争中なんだ。原さんはこれは一部の野党議員が当時の安倍政権に対するダメージを狙って仕掛けたものだと言っているんだよ。

メディアと国会議員がグルになって一民間人の名誉を傷つけるとか・・完全にイジメじゃないですか。

明らかにやり過ぎだね。問題はこうした「世論らしきもの」が政策に影響しちゃうことなんだ。少数の意見であるにもかかわらず、それが政策に反映されていく。これが続いていくと大多数の人にとって住みにくい社会になっちゃうんだ。

声の大きい人の意見が通るというのは、なんか間違っている気がするわ。

1959年から1970年にかけて「安保闘争」というのがあったことはしっているよね。

日米安全保障条約に反対する大規模デモ運動のことですよね。

そうなんだ。数十万人のデモ隊に国会周辺を囲まれた際、元首相3人は身の危険を感じ、岸信介首相に退陣を勧告した。しかし岸首相は「国会周辺は騒がしいが、銀座や後楽園球場はいつも通りである。私には声なき声が聞こえる」と述べ沈静化を呼びかけたんだ。

岸首相はサイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)こそが国民の声だと判断したんですね。

民主主義において多数派の意見は尊重されるべきだからね。

岸首相は肝の据わった政治家だったんですね。それに比べて今の政治家はノイジーマイノリティ(声の大きい少数派)の声に直ぐに屈してしまうようです。

ノイジーマイノリティの声はネットの影響で強まっているからね。だからこそ政治家はサイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)の声により耳を傾ける必要があるんじゃないかな。

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