新型コロナウイルスの拡散と正常性バイアス

習近平国家主席を国賓として招くにあたり、日中友好ムードに水を差したくないというのが一番の理由。景気が悪化するのを恐れているというのが二番目の理由。「正常性バイアス」が働いていると指摘する専門家もいるよ。

「正常性バイアス」は心理学の用語で、人間が非日常的な出来事に直面したとき「大したことない」と過小評価してしまうことなんだよ。災害時に逃げ遅れるのはこれが原因なんだ。

たとえば、東日本大震災では津波警報が繰り返し発せられていたにも関わらず、多くの人が逃げ遅れて津波に飲み込まれてた。逃げ延びた多くの人は「あれほど巨大な津波が来るとは思わなかった」と後に語っており、正常化バイアスが働いていたのではないかと言われているんだよ。

2018年の西日本豪雨でも、気象庁の呼びかけに反応して避難した人は極少数だったんだ。「九死に一生レベルの危機が差し迫っている」というニュースが繰り返し流されたにもかかわらず、なぜ逃げなかったのか？ これも正常性バイアスが働いたためだと言われているんだ。

日々の生活の中で生じる予期せぬ変化や新しい事象にいちいち過剰に反応していたら心が疲れてしまうだろう？人間の心は非日常の出来事に対して、鈍感に反応するようにできているんだ。

欧米や東南アジア諸国の対応と比べると日本の対応は明らかに鈍い。正常性バイアスが働いていると思うしかないね。

2003年に大流行したSARS〈サーズ〉は発生から終息までに約8ヶ月。新型コロナウイルスはSARS以上に感染力が強いみたいだから、一年以上掛かるかもしれないね。

ウイルスがこれ以上広がると東京オリンピックも延期になるかもしれないし、経済に深刻なダメージが出るのは避けられない。自民党は株価を高めることによって人気を保っているという側面があるので、解散総選挙も来年以降になるかもしれないね。