安倍政権が行う危険なゲーム

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fujiwaraさんによる写真ACからの写真

新型コロナウイルスの水際対策の失敗、飲食業をはじめとしたの観光業界の壊滅的な打撃。中国への過度な忖度が今日のような事態を招いたともいえるでしょう。中国に急接近する安倍政権- その理由はどこにあるのでしょうか?

習近平さんを国賓で招待しようとしたり、中国人のビザを大幅に緩和したり、ここ最近、中国へのすり寄りが激しい感じがします。なんで安倍政権は中国へ急接近しているの?

アベノミクスの行き詰まりが切っ掛けいなったんじゃないかな。安倍政権の目的は「デフレ脱却」だったんだ。

自民党は「デフレ脱却」を掲げて選挙を闘ってきたからね。

「失われた30年」と揶揄されるように、日本は長い間デフレに苦しんできた。これをアベノミクスの三本の矢で粉砕しようってわけだ。アベノミクスは最初の数年間は成功し、特に株価は上昇したんだ。

民主党時代に比べれば、株価は三倍程度に上昇したんだっけ。

そうなんだ。そこで、デフレ脱却に成功したと勘違いした(勘違いさせられた)安倍さんは、根強い反対意見を押し切って消費増税を断行した。多くの国民が景気回復の実感を得られない中、度重なる増税を行ったことによって、日本経済は失速し、デフレ脱却は遠のいた。ここにきて、アベノミクスは完全に行き詰ってしまったというわけだ。

財務省にしてやられたってわけね。

で、別の活路を見出す必要に迫らせた安倍さんは、経済発展によって購買力が上昇した中国人観光客に目を付けた。2020年に東京オリンピックが開催されることもあり、外国人の目が日本に向いていたこともラッキーだった。安倍さんは、ビザを大幅に緩和して大量の中国人観光客を呼び込むことを決めたんだ。

経済的な落ち込みを、中国人観光客で埋めようってわけね。だから中国にすり寄っていったのか・・

安倍さんの目論見は見事に当たり、新型コロナウイルスの影響がなければ、目標としていた年間4000万人の観光客を呼び込むことは確実だったんだ。

米中対立が激化しているときに、中国にすり寄るようなことをしたらアメリカは怒るんじゃないの?

僕が危険だと思うのはそこなんだよ。現在の米中対立の最前線は朝鮮半島の38度線なんだ。北朝鮮は中国の後ろ盾によって、韓国はアメリカの後ろ盾によって作られた国だからね。ところが、新北派である文在寅はアメリカを裏切って中国に寝返ろうとしてる。

文在寅は北朝鮮と統一して、核を持った大朝鮮を作ろうとしていると言われていますよね。北朝鮮にすり寄っているのはその為だと・・

アメリカを怒らせるような行動を度々しているのは、アメリカから同盟解消を言わせる為とみられているんだ。同盟解消を自分から言えば、保守派を怒らせてしまうからね。

仮に韓国が中国側に寝返るなら、米中対立の最前線は対馬海峡まで下りてきますよね。

その可能性は高い。国防をアメリカに頼らざるを得ない日本にとっては、日米同盟を強化させるとともに、中国からは距離を置かなければならないはずだ。にも拘わらず、安倍さんは中国に急接近している。

米中を天秤にかけている韓国と似ているわね。

そうなんだ。前大統領である朴槿恵は、米中両方から利益を引き出すために等距離外交(コウモリ外交)を展開した。その結果、外交は行き詰まり、朴槿恵は弾劾され、今は牢獄の中さ。等距離外交は上手くいけばいいけど、失敗すれば、両方から恨まれ、殴られるという最悪の結果を生むんだ。まあ安倍さんはトランプさんと仲がいいし、そんなことにはならないと思いたいけどさ。

 

いずれにせよ、韓国は中国側に寝返るだろう。そうすれば日本が米中対立の最前線に立たされる。日本は米国に頼らざるを得ないんだから、過度な中国へのすり寄りは危険だと思うんだ。

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