新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、安倍晋三首相は、特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を発令する意向を固めたようです。６日に記者会見を行い、早ければも７日に発令する見込みのようです。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、安倍首相が「緊急事態宣言」の発令に踏み切るようですね。そもそも「緊急事態宣言」ってなんですか？
緊急事態宣言というのは、戦争や災害など「平常の統治では秩序が保てない」と判断した際に政府が出す宣言で、新型コロナウイルス対応の特別措置法を根拠に基づいて出されるんだ。
新型インフルエンザが2009年から10年に流行した際に、休校の判断やイベントの自粛等が自治体毎に行われ、責任の所在も曖昧だった。その反省から2012年に法律が作られ、3月に法律が改正され、新型コロナウイルスが対象に加わったんだ。
緊急事態宣言が出されたらどうなるんですか？
外出自粛要請やイベント閉鎖要請を都道府県知事が指示できるようになるんだ。でも、海外のように道路を封鎖したり、自宅待機命令を出すことはできないよ。
日本には「緊急事態条項」がないからね。生活必需品が不足したり、公共交通機関が止まることもあるんですか？
ライフラインが止まることはないよ。生活物資を運ぶ為の物流は止められないし、ライフラインを維持するために働く人を輸送する必要もあるので、公共交通機関も止められない。運行本数を間引いたり、営業時間を短縮することはあるかもしれないけどね。
緊急事態宣言はどの位の期間実施されるのでしょうか？
そこが難しいところなんだ。現時点で、新型コロナウイルスの感染拡大が終息する兆しは見えていない。たとえば、緊急事態宣言の実施期間を短期間にすれば、経済的損失は最小限に抑えることができるけど、ウイルスを完全に抑え込むのは難しくなる。実施期間が長期になれば、経済的損失は甚大になる。失業者が大量に発生し、自殺者も増加するだろうね。政府は難しい判断を迫られることになるよ。
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