ツイッター上で落選運動を呼びかけるアカウントが増えている。切っ掛けとなったのが、週刊ポストに掲載された「落選運動2020を始めよう」という記事だ。ツイッター上では「#落選運動2020」というハッシュタグが作成され、週刊ポストの記事の切り抜きと共に落選運動を呼びかけるアカウントが続出。一種のお祭り状態になっている。
新型コロナの感染拡大を受けて、後手後手の政策をとり続ける安倍自民党。新柄コロナ問題を棚に上げて、桜を見る会や森友・加計学園問題を国会で追及し続けた野党。「こ奴だけは絶対に許せない」「絶対に落選させたい」という政治家の一人や二人は誰にでもいるものだ。
果たして落選運動は上手くいくのだろうか? 結論から言うと落選運動が効果的な選挙と、そうでない選挙がある。
衆議院選挙や参議院選挙をはじめとした国政選挙や首長選の落選運動は無駄に終わることが多い。なぜなら、当落の差が万単位に及ぶからだ。例えば9日に行われた三原市長選挙では、当選した岡田義弘氏は21194票。次点の新井静彦氏は11339票でその差は約一万票。落選運動で一万票を動かすのは相当難しい。
落選運動が効果的な選挙は、市議会議員選挙などの地方選挙だ。なぜなら数票~数百票の差で当落が決まることがあるからだ。たとえば2019年4月に行われた千代田区議会議員選挙では、日本共産党の木村正明氏が522票で当選し、浜森香織氏は518票で落選。僅か3票で当落が分かれた。落選運動を行っていたら逆転していた可能性が高い。地方選挙では一票を投じるよりも、落選運動を行ったほうが選挙結果に影響を与えることができるのだ。
落選運動は問題のある政治家を当選させたくないという一種の表現活動だ。憲法でも保証されているのでどんどんやったほうがいい。あなたの地元にも落選させたい議員はいないだろうか?
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