IR汚職疑惑を巡り秋元司氏が再逮捕 次期衆院選・東京15区で勝つのは誰か?

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IR汚職疑惑で保釈中の秋元司議員が、今度は組織犯罪処罰法違反(証人等買収)で逮捕された。贈賄罪で起訴された中国企業側に裁判で虚偽の証言をするよう依頼し、報酬の提供を持ち掛けたというのだ。

秋元氏の逮捕を受け、自民党内は蜂の巣を蜂の巣をつついたような騒ぎとなっている。新聞記事によると、自民党幹部は「とても庇いきれない」「本件より証人買収の方がまずい。離党したとは言え、自民党にとってもイメージは良くない」と語っているとのこと。支援者の間にも失望の声が広がっており、党内からは「東京15区からの出馬は見送るべき」という声も上がっているという。

秋元氏はIR汚職問題で自民党を離党し、次期衆院選では無所属で出馬する予定だった。しかし、今回の逮捕によって次期衆院選への出馬は断念せざるを得ないだろう。前回の衆院選で獲得した「10万票」がどこに行くのか注目が集まっている。

俄然有利となった柿沢美都氏

秋元氏の逮捕を受け、俄然有利になったのは、前回の衆院選で秋元氏に敗れた柿沢美都氏だ。柿沢氏と秋元氏は東京15区で長年議席を争ってきた。2012年と2014年の衆院選では柿沢氏が秋元氏を下し当選。前回の衆院選では秋元氏に敗れ、その後比例で復活当選している。

柿沢氏は「みんなの党」→「民進党」→「維新の党」と渡り歩き、現在は無所属。国民民主党と立憲民主党が合併して新たにできる「新党」へ合流すると見られている。

現時点で自民党が同選挙区から候補者を立てるかは不透明だし、仮に自民党が候補者を立ててきたとしても、秋元司氏を引き合いに、思う存分叩けるので戦いやすい。新党の看板を背負って出馬すれば注目も集まるだろう。

日本第一党・桜井誠氏は出馬取り止め?

東京15区から立候補する予定だった日本第一党・桜井誠氏は、秋元氏が逮捕された翌21日、自身のラジオで「羊羹先生(秋元司)が15区から出馬しなければ桜井も出馬しない」と語っており、出馬を取りやめる方向で調整中だ。

東京15区からの出馬を決めたのは、国会議員になるためではなく、秋元氏の足を引っ張る為だったのだろう。桜井氏は「秋元司以外だったら誰が当選してもいい」という考えをもっているようだ。

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自民党は東京15区に候補者を立てるのだろうか? 仮に立てたとしても、秋元司氏を引き合いに猛烈に叩かれるので、厳しい選挙となることは確実だ。秋元司氏はどこまで自民党の足を引っ張るのだろうか。

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