安倍政権に負けた朝日新聞

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朝日新聞社が2、3日に実施した世論調査が話題となっている。同社が第2次安倍政権の7年8カ月の実績評価を聞いたところ「大いに」が17%、「ある程度」が54%。合わせて71%が「評価する」と答えたというのだ。

朝日新聞と言えば反安倍の急先鋒。安倍政権は様々な「反安倍キャンペーン」に晒されてきたが、そのほとんどは朝日新聞社の仕掛けによるものだ。朝日新聞としては「安倍政権は世間から評価されていない」という結果を世間に見せつけるつもりだったが、それとは正反対の結果が出てしまった。評価する声があまりに多いため、結果を捻じ曲げることもできなかったようだ。

反安倍キャンペーン

反安倍キャンペーン

この調査結果から分かることはマスコミが思う「世論」と実際の「世論」がかけ離れているということだ。朝日新聞は「安倍政権は人気がない」「支持されていない」と思い込み、それこそが世論だと思ってきた。しかし、世論調査をしてみると反対の結果が出てしまう。7年8か月にも渡り、反安倍キャンペーンを仕掛けてきたものの安倍政権を倒すことはできなかったのは、朝日新聞が思う世論とは反対の世論によって支えられていたからだろう。

同じ現象は、アメリカでも起こっている。4年前の大統領選では、多くのマスコミはヒラリー・クリントンが圧倒的に優勢と思っていた。しかし、大統領の座を射止めたのは、マスコミから泡沫候補と思われていたトランプ氏だった。今行われている大統領選でも同じ現象が起こるかもしれない。マスコミの多くは、民主党のジョー・バイデン候補優勢と報じているが結果はどう出るかだろうか。

ドナルド・トランプ米大統領

ドナルド・トランプ米大統領

なぜマスコミが思う「世論」と実際の「世論」がかけ離れてしまうのか? それはマスコミの世論を形成する力が落ちているからだ。

かつて、マスコミが世論に与える影響力は絶大だった。新聞やテレビが一定方向に煽れば、その方向に世論が形成されていく。世論はマスコミが作っていたのだ。なぜそのような芸当が出来たかと言えば、情報を取得する手段が新聞やテレビに限られていたからだ。

しかし今はネットがある。多くの人は、ネットを使ってニュースを多角的に分析するようになった。ネットの世界では新聞やテレビは単なるネタ元に過ぎない。新聞やテレビからネットにシフトした結果、新聞の発行部数は激減し、テレビは低視聴率に喘ぐようにもなった。その結果、マスコミの世論を形成する能力は低下し「マスコミの言論=世論」とはいかなくなった。マスコミ自身がそれに気づいていない。だからマスコミが思う「世論」と実際の「世論」がかけ離れてしまうのだ。

これまで政治家はマスコミの言論を気にしていた。「マスコミの言論=世論」だったからだ。しかし、マスコミの世論を形成する力が落ちた今、政治家はマスコミの言論を以前ほど気にしなくなった。ブログやツイッターでマスコミに対抗できるようになった事も大きいのだろう。マスコミに流されない政治家はこれからどんどん増えていくだろう。政治家がマスコミに振り回される時代は終わりつつあるようだ。

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