ネット投票実現の好機到来 新型コロナに乗じるなら「9月入学」ではなく「ネット投票」に

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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、選挙の投票率が軒並み低下している。緊急事態宣言が発出された週に行われた選挙(4月12日投開票)の投票率は、御前崎市長選挙が-15.66ポイントで最大の下落幅を記録。平均では-7.19ポイント下落した。

4月19日投開票の選挙では魚津市長選挙で-25.15ポイントの下落。平均では-6.63ポイントの下落となった。

新型コロナウイルスとの闘いは長期戦になるため、投票率の低下傾向は今後も続くものとみられる。唯でさえ低い投票率が、新型コロナウイルスの感染拡大によって更に低下。このままでは「重要な事柄を有権者の十分な支持を得ていない代表が決めていく」という事になりかねない。

そこで注目したいのが「ネット投票」だ。ネットで投票が可能になれば「ステイホーム」しながらの投票が可能となり、投票率の下落に歯止めを掛けられる。もちろんネット投票のメリットはそれだけだはない。

最大のメリットは投票率が上昇することだ。日本の選挙の最大の問題は投票率が低いことにある。「誰が当選しても変わらない」「投票しても意味がない」「そもそも関心がない」など政治不信が主な理由だが、それ以外にも「投票所に行くのが面倒」「投票所に行くのが大変」という理由で投票しない(投票できない)人もかなりいる。ネット投票が実現すれば、そうした「選挙難民」を救うことができる。何よりも、若者の投票率が上昇することが見込まれる。若者の政治参加を促す意味でもネット投票の実現が急がれる。

もう一つはコストの削減だ。地方では選挙運営や管理に関わるコストが膨大になり財政を逼迫。投票所の削減を余儀なくされている自治体もあるようだ。ネット投票が実現すれば選挙スタッフを縮小できるし、面倒な集計作業も自動で行われる。そもそも投票所を設置する必要すら無い。

ネット投票を実現するためには、法改正をはじめとした、様々な課題をクリアする必要がある。しかし、新型コロナウイルスの影響で投票率の低下が深刻になっている今こそ、実現に向けて動く時ではないだろうか。そもそも、国民にステイホームを強要しておきながら「選挙にだけは言ってください」というのは理屈が通らない。新型コロナに乗じるなら「9月入学」ではなく「ネット投票にこそ!]と思うのは筆者だけだろうか?

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