次期衆議院選挙で勝つ為の切り札として、安倍晋三首相は「消費税の引き下げ」を検討しているという。現行の10%を、8%から5%に引き下げるということらしい。消費税の引き下げを検討し始めた理由は、安倍首相自身が「消費増税は失敗だった」と認識していることに加え、減税派の議員からの突き上げもあると思われる。
各国では、既に景気対策として消費減の引き下げを始めている。オーストラリアは7月1日から年末まで、飲食などの付加価値税を10%から5%に、ドイツでは、7月1日から付加価値税を19%から16%(食料品などは7%から5%)に引き下げている。日本もこれに続くべきだろう。
野党は次期衆議院選挙を「消費税の引き下げ」を掲げて戦うつもりだったようだ。れいわ新選組は、消費税の5%への引き下げを野党共闘の条件としているし、日本共産党も5%への減税を求めている。日本維新の会は消費税を8%に引き下げる法案を提出しているし、国民民主党の玉木雄一郎代表は、8日の記者会見で「野党は結集して消費税の減税で次の選挙を戦うぐらいの統一感を見せないと勝てない」と述べている。野党が一致できる政策は「消費税の引き下げ」なのだ。
国民民主党の玉木代表は「安倍総理も消費税の減税を争点に解散総選挙ということも十分あり得る。与党がそれを言って、後から野党が『じゃあうちも減税します』と言うのでは全く選挙にならないと思う」とも語っていたが、どうやら現実のものとなりそうだ。
与党が「消費税引き下げ」を掲げて次期衆院選挙を戦った場合、野党は壊滅的な打撃を受けることは必至。早急に対策を練る必要がありそうだ。解散総選挙は、早ければ10月にも実施されると言われている。
コメント