連合・神津里季生会長「合流新党を支援する」 700万大票田の行方は?

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「政権奪還」をスローガンに掲げ進められている国民民主党と立憲民主党の合流。悲願が成就するか否かは「連合」がどう動くかに大きく左右される。というのも、連合は700万人の組織を持つ大票田だからだ。

19日、連合の神津里季生会長はアベマTVに出演し「有権者がきちんとした選択肢を持ち得るような政治構造が必要。そのためには一つの大きな塊を目指してもらうのが最も望ましい」と発言。野党の力を結集し、与党に対抗していきたいという考えを滲ませた。

ここ数年の国政選挙では、特に原発問題を巡り、原発推進の立場を取る旧同盟系(電力総連やUAゼンセン)と、脱原発の立場を取る旧総評系(自治労や日教組)で意見が対立し、別々の政党を支持してきた。その結果、野党の票が割れ、多くの選挙区で議席を落とす憂き目にあった。

神津会長は、ここ数年間の野党の離合集散を振り返り「党が分かれるというのは非常にやりにくいし、特に連合としては両方を推した昨年の参院選は非常に厳しかった。ああいう選挙は二度とやりたくない」と話している。

21日、連合傘下で国民民主党を支援してきた電力総連が、立憲民主党が主導する新党を支援しない方針を固めたという報道が流れた。反原発の立場を取ろうとする連合に反発した格好だ。しかし26日、連合は「連合総体として一枚岩で支援していく」という方針を発表。電力総連を抑え込むことに成功したらしい。「一つの大きな塊を作る」という連合の強い意志を感じる。

これで苦しくなったのは、国民民主党の後継政党。「選挙目当ての野合」に与しないという姿勢は立派だが、選挙は苦しくなりそうだ。大票田を巡る攻防は暫く続きそうである。

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