米大統領選 バイデンはなぜ史上最多の得票を獲得できたのか?

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民主党のジョー・バイデン氏は、史上最多の8000万票以上の得票を獲得し、第46代大統領に就任した。再選を目指したトランプ氏は、歴代二位となる7000万票以上の票を獲得したものの及ばず再選は叶わなかった。なぜ、バイデン氏は史上最多の得票を獲得できたのだろうか。地政学者の奥山真司氏は3つのポイントを挙げた。

一つ目の理由としてアメリカの人口が激増していることを挙げた。2008年に2億9900万人だったアメリカの人口は増え続け、2012年には3億人を突破。トランプ政権がメキシコとの国境に壁を作り、不法移民を厳しく取り締まっている間にも人口は増え、2020年には3億3000万人までに膨れ上がった。人口が増えれば有権者が増えるのは当然で、アメリカの有権者は2008年に比べて2500万人も増加している。得票数が増えるのは当然と言えよう。

二つ目は両陣営が情熱的だったことを挙げている。今回のアメリカ大統領選挙の得票率は66.7%だった。これは73.7%を記録した1900年以来120年ぶりの高水準だ。

バイデン氏に投票した多くの有権者は、バイデンを支持するというより、トランプ再選への危機感を募らせていた。新柄コロナの感染拡大も、BLM(Black Lives Matter)運動も考えて見ればトランプ政権下で起こったものだ。「トランプが再選したら大変なことになる」そうした危機感が有権者の足を投票所に向かわせた。政治的関心の高まりが高得票率に繋がったと奥山氏は分析する。

三つめは民主党が団結したことを挙げている。民主党がバイデン支持でまとまった一方で、共和党は一枚岩になりきれなかった。トランプ大統領に反発する共和党員は政治団体「リンカーン・プロジェクト」を結成。選挙期間中、大規模な反トランプキャンペーンを展開した。選挙が進むにつれてトランプ不支持を表明する議員は増えていった。

有権者が激増していること、政治的関心が高まっていたことが史上最多の得票数に繋がったようだ。

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