三橋貴明氏「官邸には絶対に逆らえない」 自民党が置かれた状況を解説

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「55年体制崩壊後の日本政府というのは、こういう構造になっているんです―」。そう話すのは経済評論家の三橋貴明氏だ。三橋氏は自身のユーチューブチャンネルを更新し、現在の安倍政権が置かれている状況と、なぜ国民の為の政治が行われないのかを解説している。

三橋氏は総理を「空虚な器」と表現し、そこに提言する人たちが、今の官邸を動かしていると話す。

「たとえばアメリカや経済界とかです。あるいは規制改革推進会議に入っているレントシーカーと言われる連中ですね」「特定の側近官僚たちが『お仲間』なんです。そのお仲間とか諮問機関とかアメリカ、経済界からの提言を受けて政策を決めちゃうんです」

最近の安倍首相は、今井尚哉氏や佐伯耕三氏などの秘書官の意向を尊重する傾向にあるようだ。経済産業省で産業政策・エネルギー畑を歩んできた今井氏は、第一次安倍政権で内閣官房に出向し、総理秘書官に就任。それ以来安倍首相のお気に入りとなっている。佐伯耕三氏は13年に参事官として官邸の一員となると、安倍首相のスピーチライターとして活躍。史上最年少で首相秘書官に抜擢された。「アベノマスク」を助言したのも、星野源とのコラボ動画を進言したのも、この2人の秘書官だという。

「本来政策に関与すべき自民党の議員たちは、公認権や政党助成金の分配権を自民党執行部に握られているために逆らえないんです。統制下にあると言っていいでしょう」

自民党の宇都隆史氏は最近の動画で「自民党はおかしくなってきている。一部の権力を持っている人間が駄目だと言ったらそっちに決まっちゃうとか。あるいは一部の人間しか参加していない役員会議でポロっと出た話が党の決定事項として決まっていく。ある日突『然官邸からの意向です』と知らされて、それが法律になって賛成票を投じることを求められる。そういった自民党であってはならない」と発言している。

今の官邸はガバナンス的に問題があるようだ。これでは国民の為の政治ができるわけがない。しかし、希望はある。政治家の命を握っているのは国民だからだ。安倍首相であろうと、選挙で当選しなければ唯の人だ。一票の重みに気付くことが、政治を変えるための第一歩となる。

 

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